『余震に注意』が言い換えられるように。余震の定義と余震とは言わない理由
あなたは気づいていましたか?
実は今、『余震』という言葉が使われなくなっています。
報道機関や気象庁の発表では、
最初の大きな地震より一回り小さい「余震に注意」
と呼びかけていましたが
と変わりました。
現在、余震の定義は、
”大きな地震の発生後に引き続いて発生する、
となっています。
最初に発生した地震は、本震と呼びます。
また、余震は1ヶ月以上続くものもあれば
数十年以上にわたって続くものもあります。
なぜ「余震」が言い換えられるようになった?
余震が言い換えられるようになった背景
では、なぜ余震という言葉が消えつつあるのでしょうか?
2016年の熊本地震の経験が生かされているんです。
4月14日
この時、気象庁は
「揺れの強かった地域では、家屋の倒壊や土砂災害の
危険性が高まっている恐れがありますので、
今後の”余震”活動や降雨の状況に十分に注意してください」
と発表しました。
しかし、2日後に
再び起きました。
そうなんです。
今までの地震の常識ではなかったものでした。
熊本地震の経験があり、
これらの地震では、
”揺れの強かった地域では1週間程度、
最大震度の地震に注意してください。
特に地震発生から2~3日は、
規模の大きな地震が多く発生する可能性があります。”
と気象庁は発表しました。
そして、徐々に
報道機関や自治体での呼びかけでは
「余震」という言葉を使用をしなくなり、
代わりに「同等の地震」という言葉が
使われるようになったのです。
余震とは言わない理由
あなたは、余震といわれると
どのように受け取りますか?
そこまで揺れの強くないもの、
続けて揺れが強いのはこないだろう、
家にいても大丈夫だと思う、
と勝手に思い込み安心してしまいます。
似たような考えの人も多いのではないでしょうか。
しかし、その思い込みが
落とし穴になったのでしょう。
まさか...と、
言葉を失う状況が起こってしまいました。
余震で注意を呼びかけるポイント
地震本部では、防災上の呼びかけの重要ポイントを3つあげました。
①マグニチュードではなく震度を用いる
震度は生活している場所での揺れの強さを表す。
また、震度の表現の方が
地震が起きている地域の人たちにとっては
身を守る行動につなげやすいと考えられるから。
②地震という言葉を用いる
余震という言葉だと、最初の地震よりも
大きな地震は起こらないという印象を
与えてしまう可能性があるから。
③地震の程度を知らせる
震源の位置によっては、
最初に発生した大地震と同程度か
それよりも揺れが大きくなる場所もあることを
適宜付け加える。
このような内容を地震本部は公表しました。
余震という言葉が消えたことを知って
確実に命が守れるかと言われると
そうではありませんが、
関連した様々な情報を頭に入れておくだけでも
意識が変わると思います。
最初にきた揺れが本震だと思っていても
それ以上の大きな地震が発生する
可能性は十分にあるということ。
予測ができず、
いつ発生するか分からないのが地震です。
冷静に落ち着いて
物事を判断できると良いのですが
いざ地震が起こると焦ってしまいませんか?
私自身、子供のころに阪神淡路大震災や
子育てをしながらの東北大震災を経験しました。
といっても、直接大きな被害があったわけではありません。
それでも、地震は怖いと意識の中に染み込んでいて
小さな揺れでも心臓がバクバクします。
冷静な判断が求められるとはいえ、不安が大きいです。
大きな地震の後には多くの場合、
引き続き地震(余震)が発生します。
最初の地震だけではなく、
1週間程度は後の地震にも注意が必要です。
だからこそ、
あらかじめ準備や話し合い、
想定をすることが大切。
まとめ
地震への関心を持つことが
初めの一歩になります。
この記事を読んで
余震が”小さい地震とは限らない”
と知っただけでも、
地震がきたあと、身を守れる行動が
出来るのではないでしょうか。
家屋の倒壊や
落石・がけ崩れ等の土砂災害が
起こる確率が高くなります。
可能性もあります。
最初と同じくらいの大きな地震が
また発生するかもしれないと考えられたら、
安全な場所への避難に繋がったり
周りの人や知らない人に
危険を知らせることができるようになります。
地震が起きた時、
行動するのは自分です。
まずは情報を取り入れ、
知識を身につけて安全に命を守りましょう。