今と昔で比較して考える 夫の役目、妻の役目とは?
夫婦には様々な形が存在します。
共働きの夫婦もいれば、夫が主夫である夫婦。
子供がいる家庭、いない家庭。
それぞれの家族によって違う形があるわけですが、
その中で「夫の役目」や「妻の役目」ってあると思いますか?
また、そういった言葉を聞いて
あなたはどう感じましたか?
結論から言うと、
そのようなものはないというのが答えです。
ですが「夫の役目」「妻の役目」という言葉が
今でもよく耳にするのは、なぜなのでしょう?
それは、昔からある夫婦像が今も
根付いていることが原因にあるからです。
どうしてそう言われてきたのか、
そして
現代の夫婦の形とは何かということを
この記事では解説します。
なぜ男女の役目が言われるようになったのか?
そもそも、なぜそのような「役目」ということを
言われるようになったのでしょうか?
それは高度経済成長期と言われる
昭和30年~50年頃にさかのぼります。
結婚をした女性が社会に出て働くということが少ない時代。
だから、その当時は
専業主婦になることがほとんどでした。
「夫は外で働き、妻は家庭を守る」
そういったことが
当たり前とされていた時代です。
こうして大きく役割分担をされた夫婦は、
家庭内の仕事は妻の仕事である、
という暗黙のルールが作られていったのです。
家事はもちろん、育児や親のことまで
全てが女性の仕事として認識されてきました。
そんな昭和世代の考え方が今も根付いていることが、
若い世代には理解できない原因としてあるのだと思います。
昔の夫婦の役割とは?
夫婦の形が今と大きく変わったことは、
やはり
女性の社会進出であると考えます。
昭和の頃であれば、
女性は結婚をしたら子供を産むべきという考え方でした。
もちろん結婚をしたら、
そう考えることは自然なことかもしれません。
しかし中には子供が好きではない、
または、
欲しくても子供を授かることができないという人もいたはずです。
授かることができない女性は、
「子供はまだか」と、まわりから言われるだけではなく
非難されてしまうこともあったと聞きました。
今でこそ当たり前に
女性が社会で活躍していますが、
そういったことを主張することもできないような
男性社会であったと言えます。
女性は夫婦となったら家庭に入り、
夫と子供のために家を守るというのが役割でした。
逆に夫も、
仕事をして家族を養っていく役割があったということ。
現代であれば共働きは当たり前ですが、
当時の男性は自分ひとりの力で家族を養っていたと思うと、
やはりそこには相当なプレッシャーがあったと思います。
そうやって戦ってきた世代の方にしてみたら、
今の夫婦の形は不思議に見えることがあるのかもしれません。
今の夫婦の形とは
最初に言ったように、今の夫婦に
それぞれの役目というものは存在しないといっても良いでしょう。
多くは共働きであったり、
子育ても積極的に夫が協力することが多い世の中となっています。
昔と大きく違うこと、
それは、それぞれが自立して生活しているということです。
もちろん同じ家で暮らしている家族ですが、
昔のように夫の役目、妻の役目といったような
お互いがいないと成り立たなかったものが存在しなくなり、
自立せざるを得なくなったということが考えられます。
今や3組に1組が離婚しているというデータがあるように、
それぞれ収入があるために
離婚に対してそれほど慎重になっていないということが分かります。
子供がいる家庭でも
シングルマザーとして働ける会社や企業は多くあるし、
実際にシングルマザーとして活躍している人も
たくさんいらっしゃいますよね。
このように夫婦でいる意味そのものが自由に、
そして簡単に選択できてしまうものに
変わっていっているように感じます。
まとめ
夫の役目、妻の役目というものは
今の世代の中には存在しません。
昔と今の夫婦を比べてみても、
どちらにもメリットとデメリットは存在します。
どちらが正しいということはなく、
時代背景にあった変化が起こってきたことが分かりました。
ひとつ言えることは、どのような世代であっても
お互いに理解しあうことが大事なのだと思います。
今の自由な働き方や、
多様な夫婦のあり方の変化を受け入れることは必要であるし、
また過去の夫婦のあり方も見習うべきことはたくさんあります。
それぞれの役目はなくても、
夫婦になった以上は
お互い支えあい尊重し合って暮らしていくことが一番大切。